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【必見】『モチベーション3.0』を読んで

今回は、『モチベーション3.0』を読んで、その要約や感想を書いていこうと思います。そもそもこの『モチベーション3.0』は、クリントン大統領のスピーチライターをされていたダニエル=ビング氏が書き下ろしたものを大前研一氏が翻訳したものとなっています。

現代は、「自己実現をするために働く時代」とも言われています。集団よりも「個」の重要性が増し、個人の目標・夢の実現をするために、通常業務以外の場所で働く動きも増えています。

本書『モチベーション3.0』は、そうした現代人の働き方について、心理的な要因からのアプローチで描いています。

この記事を読めば、商談や飲み会で「知識人」ぶることができます。(笑)それでは、早速本題に入っていきましょう。

(注)本書『モチベーション3.0』の簡単な要約については、本書323ページに記載されています。お時間がなく、かつ内容に興味がある方は、本書を手にとってみてください。今回の記事では、それを記載しても意味がないと思ったので、若干の個人的な解釈を含んで書いています。

目次

  • 3つのモチベーション
    • それぞれのモチベーション
  • 『モチベーション3.0』が指摘すること
    • ビジネスの世界ではモチベーション2.0を推進することは必ずしも正解ではない
    • CASE1:ルーチンワーク を主とする仕事
    • CASE2:右脳的な仕事
  • なぜモチベーション2.0はビジネスの世界で相性が悪いのか
    • デザイナーの給与体系
    • ソーヤー効果
    • モチベーション3.0は報酬を軽視している訳ではない
  • まとめ

3つのモチベーション

「あなたのモチベーションは何ですか?」

このように問われたとき、あなたならどのように答えるでしょうか?お金、報酬、名声、地位…様々なものが考えられるでしょう。

しかし、そうした報酬系のもの(お金などの物質的対象)をモチベーションにあげる人は、現代において減少していることを本書は指摘しています。また、そのように報酬系のものを動機付けとする社会的なOS(オペレーティング・システム)は、ビジネスの世界では相性が悪いことが指摘されています。

本書によると、人間には、3つのモチベーションがあるそうです。それぞれ、アップデートしていくようにモチベーション1.0、モチベーション2.0、モチベーション3.0とします。

それぞれのモチベーション

〈モチベーション1・0〉…生存(サバイバル)を目的としていた人類最初のOS 。

〈モチベーション2・0〉…アメとムチ=信賞必罰に基づく与えられた動機づけによるOS。ルーチンワーク中心の時代には有効だったが、21世紀を迎えて機能不全に陥る。

〈モチベーション3・0〉…自分の内面から湧き出る「やる気!=ドライブ!」に基づくOS。活気ある社会や組織をつくるための新しい「やる気!」の基本形。

まず、モチベーション1.0とは、「生きたい」という欲望です。つまり、元来人間が営みを行う理由がこれに当たります。これは元々のモチベーションなので、初期のバージョン、つまりモチベーション1.0と定義します。

次に、モチベーション2.0とは、人間が企業活動を始めるに当たって、「ぶら下がっているニンジン」のようなものです。例えると、「1ヶ月に30万円以上売り上げた営業職員には、ボーナスで5万円をあげる」や、「この単純作業を100回こなしたら、プラスで2万円あげる」など、いわゆるインセンティブとなるものです。

最後に、モチベーション3.0とは、「内発的な動機付け」のことです。例えば、「火星移住計画」のイーロン・マスク氏や、「世界で最も顧客を中心に据える企業」のジェフ・ベゾス氏、「世界の人々から最も必要とされる」を打ち出す孫正義氏など、現代の経営者で輝いている方々は皆、強烈なそれぞれのビジョンを打ち出しています。

『モチベーション3.0』が指摘すること

本書「モチベーション3.0」が指摘するのは、以下の2つのことです。

  • ビジネスの世界では、モチベーション2.0を推進することは必ずしも正解ではない
  • 強烈なビジョンを持つこと、それを打ち出していくことが大切

早速みていきましょう。

ビジネスの世界ではモチベーション2.0を推進することは必ずしも正解ではない

これには驚かれる方も多いのではないでしょうか?モチベーション2.0、つまり、ある目標を達成するためにむやみやたらと報酬を吊り上げて従業員を鼓舞するのは、必ずしも正解ではないということを本書は指摘しています。

この「必ずしも正解ではない」という部分に若干の解釈の余地があります。なぜなら、仕事のジャンルは一つではないからです。

ここからは、仕事の種類をざっくりと場合分けしてみていきましょう。

CASE1:ルーチンワークを主とする仕事

ルーチンワークを主とする仕事、つまり、型通りに行う仕事については、モチベーション2.0のようなやり方で相性がいいと言われています。このことは、確かにその効率を増幅することが証明されています。本書77ページには、以下のように指摘されています。

外的な報酬は、アルゴリズム的な仕事ーつまり論理的帰結を導くために、既存の常套手段に頼る仕事ーには効果があると気づいた。

例えば、テストの採点バイトや、記事のライターなど、型通りに行うことができれば完遂できる仕事については、インセンティブ、つまり「目の前にニンジンを吊るす」ことによって、効率が上がることが証明されています。

CASE2:右脳的な仕事

一方、右脳的な仕事、つまり創造性や複雑な問題解決能力が求められる仕事をする場合には、驚くことにモチベーション2.0のやり方は、かえって効率を下げてしまうことが証明されました。本書77ページには、以下のような記述があります。

右脳的な仕事−柔軟な問題解決や創意工夫、概念的な理解が要求される仕事−に対しては、条件付き報酬はむしろマイナスの影響を与えるおそれがあることも明らかにした。

つまり、アルバイトなど、決まったルールがある仕事に取り組む場合は、目の前にニンジンがぶら下がれば人間は頑張ることができ、効率が上がります。しかし、日々のビジネスのように、正解が明確でない仕事に励む場合は、ニンジンがぶら下がると効率がかえって下がってしまうことになることが指摘されています。

なぜモチベーション2.0はビジネスの世界で相性が悪いのか?

なぜビジネスの世界では、単純に報酬をあげるだけでは成果が上がりにくくなってしまうのでしょうか?個人個人で答えは違うと個人的には思います。

本書では、「報酬の上昇にばかり集中してしまい、肝心のビジネスの方に関心が向きにくくなってしまうから」ということが指摘されています。

例えば、「あるイベントのための独創的なポスターを作成してください。主催者である私を感動させることができれば、100万円のボーナスを与えましょう」と依頼されたとしましょう。そうなった場合、多くの方が「独創的なポスターの作成」よりも「いかにして100万円を獲得するか」ということに集中してしまうことでしょう。

このように、インセンティブを与えることで、独創的な世界観の表現よりも報酬の獲得に集中してしまい、結果的に右脳の働きを妨げてしまうことがビジネスの世界で頻発しているのです。

デザイナーの給与体系

以下に示すのは、ある印刷物のデザイン会社の給与体系です。大手転職サイトに載っていたので、その一例をご紹介します。

月給19万円以上+インセンティブ+各種手当【賞与年2回】
※上記はあくまで最低保証額です。あなたの経験や能力などを考慮して初任給額を決定いたします。

年収例
380万円/経験3年
430万円/経験5年
このように、右脳をかなりの頻度で使う仕事であっても、インセンティブを設定している会社が多いようです。

ソーヤー効果

本書では、いかに仕事を遊び化するかということが説かれています。つまり、仕事を心から没頭できる状態にすることがポイントで、「主体的に」仕事に取り組むことができれば、自然と効率が上がるということが説かれています。

ところで、皆さんは「ソーヤー効果」という言葉をご存知でしょうか?「トム・ソーヤーの冒険」の中の出来事を元にされている出来事なのですが、まずは「トム・ソーヤーの冒険」からあるエピソードを紹介します。

トムはおばさんの家の広大なフェンスのペンキ塗りを命じられました。とっても退屈な仕事です。そこに友人ベンがやってきました。

ベン「大変な仕事だね。気の毒に。」

そのとき、トムはあることをひらめきました。

トム:「いやいや、このペンキ塗りが楽しいんだよ。こうやって存分にペンキを塗れるなんて最高さ!」

それを見ていたベンは自分にもやらせて欲しいと頼みます。でも、トムは断ります。

ベン「じゃあリンゴあげるから、オレにもやらせて!」

こう頼み込むまでトムはやらせてあげませんでした。

その後、友人が通るたびにトムの策略にひっかかり、結局、広大なフェンスのペンキ塗りはほとんど友人がやってくれました。

この出来事は、トムが仕事を遊びにすることに成功したことを示す出来事です。「やりたい」と心から思い、取り組むことによって、仕事の効率は上昇します。

このように、「楽しむ」ことを念頭に仕事に取り組むことが、非常に大切なのですね。

モチベーション3.0は報酬を軽視している訳ではない

ここで大切なのは、モチベーション3.0のやり方であっても、報酬を軽視している訳ではないということです。ここまでの話は、最低限の報酬があることを仮定した上で、仕事の効率を上昇させる要因となっているものはどのようなものがあるのかということを伝えています。

最低限の報酬がなければ、私たちは仕事すらしたくないですよね。それに、金銭的報酬が皆無な取り組みは「仕事」ではなく「ボランティア」ということになります。

「仕事」をする以上、最低限の報酬は必要なのです。

まとめ

いかがでしたか?現代社会で仕事をする以上、これから必要とされるモチベーションの考え方を学んでおくことも無駄ではないのではないでしょうか?

今回の記事のポイントは、以下の通りです。

  • モチベーション1.0:生存的欲求
  • モチベーション2.0:アメとムチ、ぶら下げたニンジン
  • モチベーション3.0:内発的な同期
  • クリエイティブな仕事に対しては、むやみに報酬を吊り上げても無意味
  • 仕事をする上で最低限の報酬は必要

この記事をお読みいただいている読者の皆さんも、今一度ご自分のモチベーションの源を見直してみるのも悪くないのでしょうか?

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